【観戦記】健大高崎対高崎商大附属(令和6年5月3日:高崎市城南野球場)

GW後半は、注目の準決勝…ん?育英も桐一もいないせいか、やや観客の出足が鈍いかな?と思いましたが、普通に混雑してました笑

健大高崎の先発は3年生エース杉山君。この日のMAXは135km/hほどでしたが、制球がいまひとつの印象でした。

2回表、6番高橋君にセンター前に運ばれ、送りバントの後、死球と暴投で二死二、三塁のチャンスを与えてしまいます。ここで打席に立ったピッチャーの篠原君は、粘った後にレフト前に落ちるタイムリーヒット。商大附が2点を先制します。

その裏、商大附のマウンドは篠原君。90km/hを切るスローボールと120km/hほどのストレートの緩急で勝負するタイプです。この回先頭の4番箱山君を三振に切って取りますが、5番に座った田中君に右中間を破られ、一死三塁とされます。ここで6番森山君のレフト前タイムリーで1点返されると、動揺したのか連続四球を与えてしまい、押し出しで同点とされます。

健大は、先発杉山君を早々に諦め、3回からは仲本君がマウンドへ。ここで商大附の2番宮地君は、仲本君の4球目をライト方向に高々と打ち上げそのままスタンドイン。商大附が1点を勝ち越します。

商大附・篠原君は3回4回をノーヒットに抑え、序盤は商大附のペースで試合が進みます。

5回裏、先頭打者のピッチャー仲本君が右中間を破るツーベースで出塁。送りバントで一死三塁としますが、続く2番佐々木君はサードゴロ、3番高山君の当たりもショートへのゴロとなりますが、商大附のショート高橋君の一塁送球が逸れてセーフとなる間に三塁走者が生還。試合は振り出しに戻ります。

さらに6回裏、田中君・森山君の連打で無死二、三塁とされると、商大附はマウンドに甘田君を送ります。しかし、四宮君にあっさり犠牲フライを打たれて勝ち越しを許すと、続く岸野君にはストレートの四球。仲本君への投球もゾーンを捉えられず、ツーボールとなったところでマウンドを木下君に譲ります。結局仲本君を歩かせ、1番斎藤君が2点タイムリー、送りバントの後で3番高山君も2点タイムリーと、この回5点を奪われてしまいます。

健大はこの後も、森山君のホームラン、高山君の犠牲フライ(プラス送球ミス)で2点を追加。2桁得点を挙げます。

商大附も、替わったピッチャー高木君から連打で2点、渡辺君からも四死球とエラーで1点を挙げますが、反撃も及ばす。健大高崎が10対6で勝利して決勝進出を決めました。

 

◯やはりピッチャー交代の難しさ、でしょうか。商大附はタイプの異なるピッチャーが欲しいところかなあ…。健大も、この日リリーフした3投手はいずれも替わり端の打者を出塁させ、失点に結びついています。

 

◯「健大相手には軟投派投手」は、群馬大会では定着してきた感がありますね。明日の前商・清水君をどう攻略するのか、それとも…🤔

 

◯商大附の打線も迫力十分。前にも言ったけど、ここは是非関東を狙ってほしい。大きく成長するチャンスだと思います。

 

【雑記】来年に向けての注目選手

秋季大会も閉幕し、関東大会出場の二校を除けば、春まで公式戦はありません。

我々ファンとしても寂しさを感じるところですが、一冬の練習で大きく成長した姿を見るのも楽しみの一つ。備忘のために、今大会で(個人的に)注目した選手たちを書き留めておくことにします。

 

健大高崎:新井柊吏投手

前橋ボーイズ出身の2年生投手。1年生の佐藤・石垣両投手に先発は譲ったものの、球威も球のキレも見劣りするものではありません。なにより、クロスに投げ込むハートが良いですね。

 

明和県央:安原秀哉内野手

春の関東大会では甲府工業戦で2安打を放って勝利に貢献。広い守備範囲と柔らかいグラブ捌きで、「魅せる」守備を体現できる貴重な選手。

 

前橋育英:若林武千代投手

渋川高校戦で1イニングの登板でしたが、「糸を引くような」ストレートを投げる投手。準決勝では記録員でしたが、春に向けて大きく成長してほしい!

 

前橋商業:吉村遙人投手

点の取り合いになるかと思われた新田暁戦で見事なリリーフ。清水君はエースの風格を備えつつありますが、群馬の夏を勝ち抜く鍵は、吉村君が握っているかも…?

 

東農大二:安藤豪輝内野手

広角に打ち分ける、俊足巧打の2番バッター。センスを感じます。

 

樹徳:藤生新汰内野手

1年生ながら樹徳の3番を任される逸材。農二戦では5打数4安打の大当たり。

 

桐生第一:小見崇真投手

ネット情報では入学時は内野手…?桐生戦、前橋戦で見事なピッチングを披露。

 

市立太田:荒木洋人投手

ほんとに1年生?というくらい、堂々としたマウンド捌き。中学時代は軟式野球で県大会優勝投手とのこと。一気にブレイクするかも。

 

見られなかったチームもたくさんあるので、春はなるべく多くの試合を見たいところ。

できれば、中毛、西毛、東毛の各リーグ戦、日程と球場だけでも誰か教えてくれませんかね…笑

 

【観戦記】前橋商業対樹徳(令和5年9月24日:小倉クラッチスタジアム)

秋の準々決勝二日目、第一試合は夏の覇者前商と昨夏の覇者樹徳の対戦となりました。

樹徳の先発は、農大二高戦で完投したエース北爪君、前商先発は三回戦で登板回避したエース清水君。両投手の見応えある投手戦となりました。

清水君は、初回の樹徳打線を三者連続三振に切って取ると、4回までパーフェクト、9奪三振と圧巻のピッチングを披露します。

一方、樹徳の北爪君、初回は無失点で切り抜けたものの、二回につかまります。

先頭の5番高橋亮君にレフト前ヒットを許すと、続く小板橋君にはストレートの四球を与えてしまいます。7番上田君はバント失敗でランナーが入れ替わり、8番清水君のレフト前ヒットで一死満塁。ここで9番水谷君の打球はセンターの頭を越える走者一掃のタイムリスリーベース。前商が3点を先制します。

4回にも、死球とヒットなどで一死ニ、三塁の場面で、またもや打者水谷君というピンチを迎えますが、ここは北爪君が粘りを見せ、ショートゴロ、セカンドゴロに打ち取って追加点を許しません。

樹徳は5回表、一死から5番河内君がチーム初となるレフト前ヒットで出塁しますが、後続がライトフライ、センターフライであっさりチェンジ。8回にも死球で先頭バッターの河内君が出塁しますが、6番園田君は6-4-3のダブルプレーに打ち取られ(これは前商の守備もうまかった)、反撃の糸口をつかめません。

北爪君は、5回以降はストライク先行の打たせて取るピッチングで、許したヒットは3番高橋君の二塁打のみ。3対0のまま、試合は最終回へ。

樹徳は9回表、二死二塁から3番藤生君のタイムリーで1点を返しますが、反撃もここまで。前商清水君、13奪三振の完投勝利となりました。

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・前商清水君、ストレートはMAX144km。中盤以降やや球速は落ちましたが、変化球もキレており、完成度の高いピッチングでした。

・観客席のオジサンの噂話(時々有益な情報がある笑)では、清水君は腰に不安がある…らしい(噂ですよ)。この日は120球ちょっとだったのですが、準決勝への影響は…?

・樹徳の北爪君、5回以降は前商打線を1安打に封じる好投でした。農二戦でも5回以降打たれたヒットは1本だけ。尻上がりのタイプですかね。

 

【観戦記】東農大二対樹徳(令和5年9月16日:上毛新聞敷島球場)

この日の第二試合は、西毛リーグを制覇した東農大二高と昨夏の覇者樹徳の注目カード。こちらも序盤から動きます。

初回、樹徳の先発北爪君は、農二の1番宮崎君を四球で歩かせると、続く安藤君の打席でボークの判定。いきなり無死二塁のピンチを迎えます。安藤君にはレフト前に運ばれ、一、三塁とピンチを広げると、3番林君の犠牲フライで1点を先取されます。続く4番新井君をセカンドゴロに打ち取ったかに見えましたが、樹徳の二塁手園田君のホームへの送球は判定セーフ。5番一柳君をゲッツーに切ってとりピンチを切り抜けますが、この回1安打で2点を奪われてしまいます。さらに2回にも、7番小川君のヒットと盗塁などで三塁まで進まれると、9番綿貫君が にはセンター前に運ばれ、序盤から3対0とリードを広げられます。

樹徳打線は、農二の先発、背番号11の右腕小泉君の前に、1回2回とノーヒットに抑えられます。3回表に9番阿久津君のセンター前ヒットなどでチャンスを作ると、3番藤生君がライト前に弾き返して阿久津君が生還。3対1と2点差に詰め寄ります。

ここから試合はやや膠着状態。樹徳の北爪君が3回以降粘りのピッチングを見せれば、農二は先発小泉君から蛭川君→成田君と継投して、両チーム6回まで無得点で進みます。

7回表、樹徳は1番清水君、2番須田君の連打で無死二、三塁とすると、3番藤生君がレフト前に弾き返す2点タイムリーツーベースで試合を振り出しに戻します。さらに、死球とゲッツー崩れなどで三塁まで進んだランナーを、7番大隈君がレフト前ヒットで返し、4対3と樹徳がこの試合初めてリードを奪います。

樹徳は8回、9回にも押し出しや3番藤生君のタイムリーなどで得点を重ね、7対3とリードを拡大。北爪君が9回裏を三振・三振ライトフライでキッチリ抑え、樹徳が勝利した試合でした。

 

・樹徳の北爪君、立ち上がりはややバタつきましたが、3回以降は散発3安打に抑えての完投勝利。死球を二つ受けてしまいましたが、9回まで球威も落ちることはありませんでした。

 

・農二の投手陣、終わってみればなんと12四死球。打撃陣も計6安打のうち3本を2番の安藤君が放っており、ややチグハグな感じでしたね。

 

 

【観戦記】前橋商業対新田暁(令和5年9月16日:上毛新聞敷島球場)

ベスト16が揃い踏みの本日、選択したのは上毛新聞敷島球場。高商を破って波に乗る新田暁と、夏の覇者前橋商業の一戦、序盤から動きます。

 

初回、前商先発伊藤君に対し、新田暁の1番大隈君がチョンと合わせたライト前ヒットで出塁。続く塙君も初球をレフト前に弾き返し、いきなり無死一、二塁のチャンスを作ります。送りバントで二、三塁とした後、4番徳江君の当たりはレフト前にポトリと落ちるタイムリーヒット。新田暁が1点を先制します。

さらに新田暁は2回、先頭の7番武田君が右中間を破るツーベースヒット等で一死一、三塁のチャンスを作ると、1番大隈君が3球目をスクイズ。武田君が生還し、バッターランナーもセーフでさらに一死一、二塁とチャンスが続きます。が、ここは伊藤君が踏ん張り、2番塙君を6-4-3のダブルプレーに打ち取ります。

対する前商は2回、6番高橋亮君、7番本多君(誕生日おめでとう!)の連打で無死一、三塁とすると、代打橋本君のサードゴロの間に高橋君が帰って2対1。9番水谷君もセンター前ヒットで続き、一気に同点とします。

さらに3回裏、4番米山君からの打順で5本のヒットを集中させ、相手投手のワイルドピッチなどもあって一挙4点を獲得。4回以降も攻撃の手を緩めず、機動力も活かして効果的に得点を重ね、6回までに9対2とリードを広げます。

新田暁は、3回から前商マウンドに登った吉村君に対し、チャンスらしいチャンスを作ることができません。3回の三者連続三振をはじめ、5イニングで7三振、ノーヒットに終わってしまいました。

 

・新田暁、序盤はコツコツ当てる打撃ができていましたが、代わった吉村君に対してはタイミングが合っていませんでした。四死球を4つ貰いながら、チャンスメイクできなかったのも痛いですね。

 

・前商は盤石という感じ。エース清水君は温存でしたが、吉村君のピッチングは期待以上だったのでは。庭野君、米山君、小板橋君、本多君、水谷君と、スタメン5人がマルチヒット。どこからでも得点できる打線だと感じました。

 

【観戦記】桐生第一対桐生(令和5年9月9日:太田市運動公園野球場)

「球都桐生」の二校が激突したこの試合、桐生球場(小倉クラッチスタジアム)でやってほしかったなあ…笑

 

1回表、桐一のトップバッター小松君にレフト前ヒットを許すと、桐生の先発田村君の制球が乱れ、四球と捕逸で二死満塁のピンチを迎えます。ここで、6番金子君のあたりはショートへのゴロでしたが、セカンドへのトスがポロリとこぼれる間に1点を献上してしまいます。

その裏、桐一の攻撃。桐一先発の小見君も今ひとつ制球が定まらず、先頭関口君が四球で出塁。送りバントで二塁に進みますが、後が続きません。

2回には立ち直ったかに見えた田村君ですが、3回に捕まってしまいます。

3番佐々木君のツーベース、4番勝矢君の内野安打で無死一、三塁とされると、5番小谷野君はスクイズを敢行。本塁へトスするも間に合わず2対0。続く金子君のバントも良いところへ転がり、ピッチャーの悪送球を誘って3対0。その後も犠牲フライとスクイズで得点を奪われ、この回ヒット3本で4点を献上してしまいます。

4回にも、四球とエラーで走者をためた後に三連打を浴びるなどして4点を奪われ、打っても4回終わって2安打と反撃の糸口をつかめません。

劣勢の桐生、5回からはライトを守っていた関口君がマウンドに登りますが、桐一打線の勢いを止めることはできません。連打で一、三塁を作られると、ワイルドピッチで1点献上。さらに、4番5番に連続タイムリーを浴びて、あれよあれよと12対0。すわ、コールド負けかと思った5回裏、まさかの展開が待っていました。

桐一投手は代わった好田君。ゲッツー崩れと四球で二死ながら一、二塁を作ると、2番阿部君の当たりはライト前へのヒット…かと思いきや、右翼手がこれを後逸。ボールがフェンスまで到達する間に、バッターランナーも生還し、一挙3得点でコールドを回避します。

ここで勢いに乗りたかった桐生ですが、6回にも連続ツーベースなどで2点を奪われます。今度こそコールドか…と思ったその裏、代わった湯浅君を四球を足がかりに攻め、8番9番の連打で2点を挙げ、またもコールドを回避します。

7回、桐生はエース田村君を再度マウンドに送り、奇跡の逆転に賭けます…が、この回もヒットと捕逸でピンチを広げ、タイムリーを浴びるて1点献上。その裏、二度あることは…と思いましたが、二者残塁で無得点。7回コールドでゲームセットでした。

 

・7回裏の湯浅君も四球二つでしたからね。一歩間違えたら、さらに縺れていたかも…

これは両チームお説教だったんじゃないかな…笑

 

【観戦記】前橋工業×常磐(令和5年7月16日:上毛新聞敷島球場)

今大会初の上毛新聞敷島球場でしたが、普段駐車している場所が工事で閉鎖されていたので、ちょっと戸惑いました…。

第一試合はシード前橋工業常磐高校の一戦。常磐というと、最近は上位進出が少ない気もしますが、春は桐一、昨秋は樹徳に敗れており、組合せに恵まれなかった部分もあったようですね。以下の記事には「眠れる獅子」と書かれていますが、さて。

https://monthly-charge.com/2022%e5%b9%b412%e6%9c%88%e5%8f%b7/13454/

常磐先発は右腕・高柳君。

初回、前工の一番佐野君にレフト前に運ばれ、犠打で一死二塁とされます。ここで、注目の打者・星野ひので君がレフトスタンドに叩き込む2ラン。前工が2点を先制します。

その裏、常磐は簡単に2アウトを取られますが、3番金井君の四球を足がかりに二死満塁のチャンスを作ります。6番関口君のバットに期待がかかりますが、ここは前工先発岡部君が踏ん張り、関口君を三振に仕留めます。

3回表、前工の2番坂田君がライト前ヒットで出塁すると、すかさずスチール。ここで常磐バッテリーは、星野君を申告敬遠で歩かせ、4番青木君との勝負を選択します。結果は、青木君が右中間にツーベースを放って二者が生還。青木君も6番野口君のタイムリーで生還し、前工が5対0とリードを広げます。

前工は4回にも、二死から連打で一、二塁を作ると、3番星野君がこの日2本目となる3ランを放ち、8対0と試合を決定づけます。

意地を見せたい常磐は4回裏、死球とライト前ヒットなどで一死二、三塁とチャンスを迎えると、8番佐藤君のショートゴロの間に城代君が生還。5回には4番寺西君のタイムリーと7番佐藤君の3ランで4点を挙げますが、投手陣が前工打線の勢いを止めることができず、7回コールド、17対5で前工が勝利をおさめました。

 

・前工打線爆発の試合でしたが、盗塁を5つ決めており、そつなく次の塁を狙う走塁も見事(2番坂田君のランニングホームランもありました)。「強い前工」ですね。

 

常磐打線も、5回裏には3連打プラスホームランと破壊力は充分。もう少し早いタイミングで打線を繋げたかったですね…。