【観戦記】前橋育英×健大高崎(令和5年5月4日:高崎城南球場)

GWの一大イベント、関東大会進出を賭けた準決勝第一試合は、前橋育英健大高崎の対決。混雑を予想して午前7時ごろに駐車場に入りましたが、チケット購入待ちの列は既に石段の後方まで伸びており…汗

 

健大高崎先発は、エース小玉君。初回、前橋育英打線を三振、遊ゴロ、三振と完璧な立ち上がりを見せます。

一方の前橋育英先発は、背番号7の左腕、黒岩君(昨秋も投げていましたね)。先頭半田君に対して2ボール2ストライクと追い込んだ後の5球目をレフトスタンドに運ばれ、早くも1点を失います。

追いつきたい育英は2回表、先頭の4番黒岩君がセンター前ヒットで出塁しますが、健大のキャッチャー箱山君からの牽制で刺されてしまいます。3回表にも振り逃げで出塁した8番松本君を送って二死二塁を作りますが、1番境野君が見逃し三振に倒れ、反撃の糸口を掴めません。

 

健大先発の小玉君、この日の最速は147kmでしたが、主体としていたのは140km近辺の直球。これに変化球を織り交ぜて、育英打線を抑え込みます。4回5回は全てのアウトを三振で取るなど、5回までに11の三振を奪います。

育英の黒岩君も、半田君に先頭打者本塁打を浴びて以降は、5回二死まで健大打線に一本のヒットも許さない快投を見せます。

5回裏二死、フォアボールで出塁していた健大7番川口君が、團之原君の打席で二盗を決め、さらに黒岩君からの牽制球が逸れる間に三塁を陥れます。ここで團之原君の当たりはサードを強襲。これが内野安打となって川口君が生還し、健大がリードを拡げます。

さらに6回裏、健大は、この回から登板した育英高橋君に対し、先頭の2番狩野君がライト線へのツーベースで出塁。4番箱山君がセンター前に弾き返して狩野君を迎え入れ、3対0とします。育英はこの場面で、ピッチャーをエースの信澤君にスイッチ。盗塁失敗とセカンドゴロでこのピンチを切り抜けます。

7回表、育英は5番石川君がライト前ヒットを放ち、2回以来久しぶりに先頭打者を出塁させます。ゲッツー崩れで走者が入れ替わったところで、育英は先ほど登板したばかりの信澤君に替えて田口君を代打に送ります。田口君は粘った後にフォアボールを選び、一死一、二塁とチャンスを拡げますが、8番松本君、9番新井君は連続三振に倒れ、得点を奪うことができません。

7回裏、育英マウンドは岩崎君が登板。先頭の6番増渕君がショートへの内野安打で出塁すると、盗塁を警戒しすぎたのか岩崎君の牽制球が逸れ、増渕君は一気に三塁へ。ここで7番川口君がライトへ犠牲フライを打ち上げ、終盤に来て4対0とさらにリードを拡げます。

今日の小玉君の出来からすると、4点は難しいかな…と思いきや、簡単には終わらないのがこの対戦。ドラマは9回に待っていました。

先頭の5番石川君がセンター前ヒットで出塁すると、6番塩谷君の当たりは左中間を破り、無死二、三塁と絶好のチャンス。ここで打席に立ったピッチャーの岩崎君が、期待に応えてライト前にタイムリーヒット。二者が生還して4対2と2点差に詰め寄ります。ここで育英ベンチは代打攻勢で勝負をかけます。キャッチャー松本君の代打・榎本君は三振に倒れますが、9番新井君への代打植杉君がセンターバックスクリーンに同点のツーランホームラン。土壇場で試合を振り出しに戻します。

9回裏、育英は松本君に替わって、ショートを守っていた久保田君がマスクを被ります。

健大先頭の増渕君、レフト前ヒットで出塁すると、続く川口君への初球ですかさず二盗。キャッチャー久保田君がお手玉で投げられなかったのを見て取ったか、さらに3球目で三盗を敢行します。ここで、久保田君からの送球が逸れ、レフトは転がる間に増渕君がサヨナラのホームイン。5対4で健大高崎が勝利しました。